【医療×AIの進化─乳がん検診の新たなステージへ】
- 山崎 広治

- 8月20日
- 読了時間: 2分
AIが支える“共読”という新しい乳がん検診のかたち
昨日のフジテレビLive News αで放送されていた特集はAIと医療がテーマでした。乳がん検診において、AIを活用した診断支援ツール「(スマオピ)」が登場。


スマートオピニオン社と慶應義塾大学の共同開発によるこの技術は、5,000例以上の乳がん患者の超音波画像を学習し、約90%という高い診断精度を実現しています。
注目すべきは、AIが“医師の代わり”ではなく、もう一つの「目」として診断を支えるという点。まさに、医師とAIが“共に読む”「共読(きょうどく)」という発想。
実際の映像では、AIが病変の可能性を赤枠で、問題なしの部位を緑枠で明示しており、視覚的なサポートも非常に直感的でした。

2025年8月からは慶應義塾大学予防医療センターで本格運用が始まり、「見逃しのリスクを減らす」「検査精度を安定化させる」という目的において、AIの現場導入が着実に進んでいることを実感しました。

人の判断力 × AIの情報処理力 = 医療の質を高める力
単なる業務効率化ではない、"いのち"に直結する領域でのAI活用が、これからさらに広がっていくことに、大きな希望を感じました。
AIが示す判断と、医師が感じる“違和感”や“直感”がぶつかり合うのではなく、お互いの視点を補い合いながら、より正確で安心感のある診断へと導いていく。まさにこれが、テクノロジーと人間の“共創”という理想的な関係性だと思います。
医療現場は今、変革の只中にあります。人手不足、経験の継承、検査の質の地域格差…。そこに対して、AIが“代替手段”ではなく“信頼できるパートナー”として機能し始めているという事実は、これからの医療のあり方に希望を与えてくれます。

そしてなにより、診断を受ける側である私たちにとっても、「見逃されない」「早期に気づいてもらえる」可能性が高まるということは、日々の健康不安を少しでも和らげてくれる、目に見えない安心につながります。
現場の負担を軽くし、診断の信頼性を高め、そして私たち一人ひとりのいのちを守るために─。
AIと医師がタッグを組む、そんな“やさしい医療”の広がりを、これからも注目していきたいと思います。


コメント