なぜ私はAIにハマったのか?時間と成果を一気に加速する“右腕”の正体
- 山崎 広治

- 6月4日
- 読了時間: 13分
「最近、AIについていろいろ発信されていますね?」
「どうしてそんなにAIツールを使いこなしているんですか?」
「AIの情報をどこでそんなに仕入れているんですか?」
最近、打ち合わせやミーティングの間、SNSのメッセージなどで、
そんな感想やご質問をいただくことが本当に増えました。
確かに、私のTwitterやLinkedIn、ブログ記事などを日常的にチェックしていただいている方からは、「この人はAIを朝から晩まで触っている人なのかな」「IT系にシフトしたのかな」といった印象を持たれることがあるかもしれません。
でもじつは、これは単なるブームに乗っているわけでも、ただの流行を追いかけて情報発信しているわけでもありません。私の場合、ITやプログラミングの専門的なバックグラウンドがあるわけでもなく、むしろ元々はアナログな人間で「超」がつくほどの文系です(笑)
それなのに、なぜここまでAIにのめり込むようになったのか。その理由は、これまでずっと大切にしてきたあるテーマと、AIが深いところで結びついているからです。
そのテーマとは、「人と組織のパフォーマンスを最大化すること」。
これは、私が仕事をするうえでの中心にある信念であり、過去10年以上にわたって向き合い続けてきた領域です。
経営者やリーダー、起業家、個人事業主の方々が、本来持っているポテンシャルを最大限に発揮し、持続可能な成果を生み出し続けるためには何が必要なのか。どんな環境を整え、どんな習慣を身につけ、どんな思考パターンを構築すれば、日々のパフォーマンスが向上するのか。
そうした問いに対する答えを探求し続けてきた私にとって、AIは単なる便利なツールを超えて、その追求をより深く、そしてスピーディに進化させてくれる、まさに頼れる"右腕"のような存在になったのです。
AIの登場によって、これまで「理想論」だったことが現実的な選択肢となり、「時間がないから諦めていたこと」が手の届く範囲に入ってきました。そして何より、人間本来の創造性や直感力、共感力といった部分により多くの時間とエネルギーを注げるようになった、これが一番の理由かもしれません。

生成AIとの出会い - 時間を1/100に、パフォーマンスを50倍にする革命的体験
そんな私が、「これはまさに革命だ」と心の底から衝撃を受けたのが、生成AIの登場と急速な進化でした。特にChatGPTをはじめとする、自然言語処理系の生成AIツールがもたらす可能性には、文字通り驚愕させられました。
最初にChatGPTに触れたのは2022年11月の公開直後でしたが、その時の感動は今でも鮮明に覚えています。これまでGoogle検索で時間をかけて情報を収集し、複数のサイトを行き来しながら答えを探していたことが、自然な会話形式で、まるで優秀なアシスタントと対話しているかのように解決されていく。
しかも、その回答の質は、専門書を何冊も読んで得るような知識と同等か、それ以上のものでした。
ちなみに現在使用している主なAIツールは下記になります。
📝 テキスト生成・対話系
ChatGPT(GPT-4o、o1シリーズ)- 汎用的な文章生成・対話
Claude(Sonnet、Opus)- 長文作成・論理的分析
Gemini(Pro、Ultra)- Google連携・リアルタイム情報
資料作成:Genspark, Manus, Skywork, Copilot
🎥 動画・音声生成系
Heygen - AIアバター動画生成
Sora, Veo2 - 高品質動画生成(OpenAI, Google)
RunwayML, Pika Labs - 動画編集・エフェクト
ElevenLabs - 音声クローン・多言語対応
Murf - ナレーション自動生成
💻 開発・分析系
開発:Bolt.new, Cursor, GitHub Copilot, Replit, V0.dev
分析:NotebookLM, Claude Artifacts, Gamma
検索:Felo, Bing Chat、Perplexity
画像:Midjourney, DALL-E, Stable Diffusion, Leonardo AI
AIによる業務変革の具体例
例えば、企画書作成において、以前は丸一日、時に2-3日かけて作成していた企画書が、AIとの対話を重ねることで、下書きベースなら1時間以内で形になります。しかも、その内容は単なる箇条書きではなく、論理的な構成と説得力のある文章で構築されています。
私はAIに対して、「この企画の背景」「ターゲット」「課題設定」「解決策」「期待効果」「実施スケジュール」を順番に整理させ、それぞれのセクションで複数の案を出させてから最適解を選択していきます。
動画コンテンツ制作においても革命的な変化が起きています。
これまで撮影や動画編集などでを1人で行っていましたが、凝り性の性格のせいか1本あたり10-15分ほどの動画を撮影&編集するのに数日かかってしまうことがほとんどで、ほの間は他の業務も進まず、更新頻度が下がり、結果的にお休み状態に。
そんな中であったのがHeygenで、私の顔と声を学習させたAIアバターが、台本に従って自然な表情と動きで話してくれます。さらに声をクローニングしておけば、どんな言語でも私の声で話すことができます。現在、このHeygenを使って動画制作を再びスタートさせています。
こうした変化は、もはや"効率化"という言葉では語り尽くせない領域にあります。今までは「どうすれば早く終わるか」「どうすれば少ない人数で乗り切れるか」といった視点で考えていた作業が、AIの導入によって、"時間を1/100にする"ことが現実的に可能になってきたのです。
そして同時に、「成果物の質」や「量」も、従来の5倍・10倍、時には50倍のスピードで積み上がっていく。つまり、AIは単に"時間を圧縮する"だけではなく、アウトプットの次元そのものを引き上げてくれる存在なのです。
私はこの実感を、日々の業務やクライアント支援の現場で確実に感じています。
今までだったら「時間がないから」「人手が足りないから」と諦めていたプロジェクトが、実現可能な範囲に入ってくる。クライアントから「こんなことできませんか?」と相談された時に、「それは難しいですね」ではなく「やってみましょう」と言える機会が格段に増えました。
ちなみに私のAI関連に関する学習ルーティンは下記のような感じです
📅 週次(1-2時間)
新AIツールの検証・テスト
既存ツールの新機能試用
使用感・効果の記録・評価
📰 日次(15-30分)
AI関連ニュースレターのチェック
Chat GPTに最新ニュースのリサーチ&通知を自動化
業界ポッドキャスト・YouTubeの視聴
Twitter/LinkedInでのトレンド確認
📚 月次(2-3時間)
月間のAI業界動向まとめ
自分の活用方法の振り返り・改善
新たな活用領域の模索・実験
これはやはり日々の仕事やタスクがAIによって大幅に時間短縮されたことで、余裕が生まれて、趣味であるAIの情報収集がさらに行いやすくなったとも言えます。
私は現在趣味がAIですが、他の方は仕事のさらなる拡大に向けた事業戦略を考える時間に使えますし、料理やスポーツなどの趣味の時間をもっと増やせるかもしれません。
個人事業主・フリーランス・中小企業にとって、AI活用こそ最大のチャンス
こうしたAIの力は、決して大企業やIT業界のエリートだけが享受できるものではありません。むしろ、一人で複数の役割を担っているひとり社長や個人事業主、フリーランス、さらには少数精鋭のスタートアップや中小企業にとって、AIはまさに"希望の光"のような存在だと思います。
なぜなら、これらの事業形態に共通する課題を、AIが根本的に解決してくれる可能性があるからです。
<小規模事業者の課題とAI解決策>
🔄 課題1:人手不足という永遠の課題
従来の問題
一人でマーケティング、営業、経理、カスタマーサポート、商品開発を担当
すべてが中途半端になってしまう現実
重要業務の後回し・取りこぼし
AIによる解決
✅ マーケティング企画:ChatGPTと共同戦略立案
✅ SNS投稿:Claudeで下書き大量生成
✅ 動画コンテンツ:Heygenで完全自動制作
✅ データ分析:Deep Reserchを使ってからNotebookLMで瞬時可視化
結果:一人でも複数人分の仕事を高品質で実現
🎯 課題2:苦手分野の克服
よくあるパターン
技術力◎ ⇔ 営業△
アイデア◎ ⇔ 文章作成△
コミュニケーション◎ ⇔ データ分析△
AI活用による突破
営業トーク組み立て支援
プレゼン資料自動生成
フォローアップメール作成
効果:苦手分野もAIと二人三脚で前進
💰 課題3:外注コストと内製化
従来外注必須だった業務
Webサイト制作 → Bolt.new等で内製化
動画編集 → RunwayML等で内製化
翻訳 → DeepL/ChatGPT等で内製化
ライティング → Claude等で内製化
デザイン → Canva AI等で内製化内製化のメリット
✅ コスト大幅削減
✅ タイムラグ解消
✅ リアルタイム調整・修正
✅ 競争優位:スピード感とフレキシビリティ
個人事業主やひとり社長の多くが抱える隠された課題が「孤独感」です。
重要な意思決定を一人で行い、困った時に相談できる相手がいない、アイデアをぶつけて一緒に考えてくれる仲間がいない、という状況は、想像以上にメンタルに負荷をかけます。
しかしAIは、24時間365日いつでも相談に乗ってくれる優秀なパートナーです。
新しいビジネスアイデアについてブレインストーミングをしたり、難しい判断について多角的な視点でアドバイスをもらったり、時には愚痴を聞いてもらったりすることもできます。
「誰にも頼れない」ではなく、「AIという信頼できるチームメンバーがそばにいる」という状態は、孤独になりがちな経営者・個人事業主にとって、大きな安心と余裕をもたらしてくれます。

AIリテラシーの重要性 - 使いこなすための必須スキル
AIを効果的に活用するためには、単にツールを知っているだけでは不十分です。AIの特性を理解し、適切な使い方を身につける「AIリテラシー」が必要になります。
効果的なプロンプト作成の5要素
プロンプト例:Before → After
❌ 悪い例
「マーケティング戦略を考えて」
✅ 良い例
【役割】あなたは10年以上のマーケティング経験を持つコンサルタントです。
【背景】IT系スタートアップ(従業員20名、年商2億円)が新しいSaaSプロダクトを
来年Q1にローンチ予定。予算月額300万円、ターゲットは中小企業経営者(30-50代)。
6ヶ月で1000社導入が目標。
【出力形式】以下の形式で提案してください:
1. 市場分析 2. ターゲティング戦略 3. チャネル戦略
4. 予算配分 5. KPI設定 6. 実行スケジュール
AIツールの目的別選択ガイド
倫理的な配慮とリスク管理
AIを業務で活用する際には、プライバシー保護、知的財産権の尊重、情報の正確性確保といった倫理的な配慮が必要です。特に、クライアントの機密情報を扱う場合は、データの取り扱いについて明確なガイドラインを設けることが重要です。
また、AIが生成した情報をそのまま鵜呑みにするのではなく、必ず人間が確認・検証することも大切です。AIは時として誤った情報を提供したり、バイアスを含んだ判断を下したりすることがあります。
テック - 科学的アプローチでパフォーマンスをデザインする
私はこれまで、経営者や起業家、個人事業主の方など、いわゆる「ひとり社長」やスタートアップベンチャー企業などの少数精鋭チームにてリーダーがいかにパフォーマンスを高めることができるか、ここをテーマに仕事をしてきました。
その中でも特に注力しているのが、脳と身体のコンディショニングです。現代のビジネスパーソンが直面している課題は、単に「忙しい」ということだけではありません。
情報過多によるメンタルの疲弊、不規則な生活リズムによる身体的な不調、そして何より、「常に最高のパフォーマンスを発揮し続けなければならない」というプレッシャーによるバーンアウトです。
私はこうしたツールを、まず自分自身で最低でも3ヶ月は毎日使い続け、データを蓄積し、自分の身体や精神状態の変化を観察します。そしてその体感とデータをもとに、クライアントへ提供する際の根拠とします。
「人のパフォーマンスを可視化し、そしてデザインする」という発想こそが、私の活動の核心部分です。感覚や経験だけに頼るのではなく、データに基づいて現状を把握し、科学的なアプローチで改善策を設計し、その効果を再び数値で検証する。
ヘルステックやブレインテック、スポーツテックなどの最新テクノロジーにAIが加わり、このサイクルを回し続けることで、誰でも気軽に正確で持続可能なパフォーマンス向上ができる、そんな社会が実現していくと感じています。

まとめ:AIは単なるツールではなく、未来をともにつくるパートナー
最後に改めてお伝えしたいのは、私はAIにハマっているのではないということです。私が感じているのは、"未来を一緒に創っていく存在として、AIを信頼している"ということです。
これまで私が10年以上にわたって取り組んできたテーマ──健康管理とパフォーマンス向上の精度向上、働き方の最適化と生産性の向上、創造性を解放する環境づくり、パフォーマンスを可視化して改善する仕組み──これらすべての領域に、AIは自然に、そして有機的に関わってくるようになりました。
ウェアラブルデバイスとAIを組み合わせることで、これまで以上に精密で個別最適化された健康管理が可能になりました。単なるデータの収集ではなく、そのデータをAIが分析し、具体的な改善提案まで行ってくれることで、クライアントの方々により実践的で効果的なサポートを提供できています。
AIとの協働により、作業効率が飛躍的に向上しただけでなく、より戦略的で創造的な業務にフォーカスできるようになりました。これは私自身の働き方を変革しただけでなく、クライアントの方々にも同様の変化をもたらしています。
定型的な作業をAIが担うことで、人間はより創造的で本質的な活動に集中できるようになりました。これにより、これまで「時間がない」「リソースがない」という理由で諦めていた革新的なアイデアや挑戦的なプロジェクトが現実的な選択肢となっています。
AIの分析能力を活用することで、従来では見えなかった課題やパターンを発見し、より効果的な改善策を立案できるようになりました。データドリブンなアプローチと人間の直感や経験を組み合わせることで、より精度の高いパフォーマンス向上が実現しています。
そしてそれは、今後さらに加速していくと確信しています。
AIは冷たい機械ではありません。私たちの思考と行動を加速し、可能性を拡張してくれる最高のパートナーです。重要なのは、このパートナーシップを恐れるのではなく、積極的に築き上げていくことです。
私はこれからも、AIとともに前に進みます。そして、ビジネスも、人生も、もっと軽やかに、もっと本質的に進化させていきます。この変化の波は止まることがありません。であれば、その波に乗って、一緒に新しい未来を創造していこうではありませんか。
AIとの未来は、私たちが想像する以上に明るく、可能性に満ちたものになるはずです。その未来に向けて、今日から一歩ずつ歩んでけたらと思っています。



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